〇個性:★★★★★
〇一言紹介:男鹿半島の伝統文化を今に伝える施設です。
個人的なことですがあまり雪の降らない地域で育ったので雪国に憧れを感じます。
凍てつくような吹雪の中、突如現れて家にズカズカ入り込んでくる”なまはげ”という恐怖の神様に興味を持ったのも当然の流れと言えよう。
12月31日の大晦日に現れる神様ということですは観光用に2月2週目くらいに行われるお祭りにも来てくれます。
さらにさらにそんな寒い時期に行ったら凍えちゃうわという方のために一年中なまはげについて教えてくれる場所があります。男鹿半島の北側、なまはげ館。
なまはげに出会う前にお勉強を・・という事で秋田初上陸した際に勢いそのまま行ってきました。
南から男鹿半島に入る際の入り口にはでっかいなまはげ像が立っています。鬼よろしく赤なまはげと青なまはげがいますね。(巨大なまはげ像とググれば出てきます。)
巨大さが伝わるだろうか。
こんくらい。
囲炉裏前に寝っ転がって火に当たりすぎると足の裏に火型というもの(軽い火傷?)ができるのですがこれを”ナモミ”と男鹿では言うそうです。
怠け者のナモミを剥ぐ神様(←!?)という事で訛ってなまはげと呼ばれるそうですね。勤勉な農耕民族である日本らしい誕生秘話ですな。
この巨大なまはげ像から車でだいたい30分ほどでちょっとした山中にあるなまはげ館にたどり着きます。
なんかキリストの墓を思い出す立地。
ちなみにこれは『なまはげの玉』。なまはげの玉ってなにかって?
知らない。
早速入場料を払って館内を視察。
なまはげ館の他に男鹿真山伝承館という古民家の佇まいの学習施設があります。男鹿半島の真山地区が厳粛になまはげの文化を受け継いでいる地区という事でその地区の伝統を体験することのできる施設ですね。
男鹿真山伝承館は動画とかあってスケジュールが組まれているので今回はなまはげ館だけ行ってきました。
緑色のやつがいた。笑
これは舟を作るときの道具
なまはげ館はなまはげの事だけじゃなくて男鹿の生活・文化を今に伝える施設。男鹿半島の各村は江戸時代に原木を切り出す特権を持ってたりしたんだとか。
この丸太舟でハタハタとか獲ってたのかなぁ
日本海の荒波に一瞬で飲み込まれるな
ところどころになまはげもいます。
なまはげの文化って実は各村々で異なるようです。
男鹿半島に入ると随所になまはげと遭遇するのですが確かに顔かたちも全部バラバラ。
それぞれの地域に根差したなまはげの個性があって面白いですね。
こちらは動画でなまはげ文化を学ぶ場所。
なまはげ現る。
子供は絶望。
大人は冷静。
問答無用で家に押し入ってきて怒鳴り散らすなんてとんでもねぇバイオレンスだなと今まで思ってきましたが、実はなまはげが家に上がり込むときには作法があったようです。
一番意外だったのが実はなまはげが家に入るか否かの主導権はその家の主人にあるという事。
主人に許可されたなまはげは荒々しくも丁寧に家に上がり込み、まず入り口で四股を7回踏んで家の中を歩き回るんだとか。(真山地区。地区によって多少違う。)
怠け者いねぇかぁぁぁ!!?
いい子にしてない子供がいねぇかぁぁぁぁーー!!!
ヴぉおおおおぉぉぁぁぁぁーーーーぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!
と、ひとしきり叫んだ後は静かに座ってなまはげ問答と呼ばれるやり取りを家の主人と行い、最後には来年の豊作豊漁を約束してくれるそうです。
わろた
子供にとっちゃ恐怖でしかないこの文化。今の社会でやったらやべぇなと思いながらも厳しい自然環境で強い心を鍛えるにはいい文化だなと思ったり。
ちなみになまはげ以外にも来方神と呼ばれる人里に降りてくる神様の行事は日本の所々の地域で行われています。観光として有名なのは沖縄のパーントゥとかですかね。泥まみれの神様。
やはり一番有名なのはなまはげか。
(※スロべニアにも同じようなお祭りがある。)
実に様々ななまはげが私たちを出迎えてくれます。
いっぱい!!!
足元の雪を模した地面がいい感じ
ちびっこなまはげ
話せばたぶんいいやつ
こいつはたぶんやばい奴
ほんっとに地区によって姿形がばらばら
これは一番いわゆるなまはげに近いかな?
充実したなまはげ学習施設。ここまでいろいろ知れるとやはり動いている本物の神様に会いたくなりますね。
‥と思いながら同時に、男鹿半島に生まれなくてよかった。。とかも思ったり。
なにか言ったか?
(∑○Д○;)キャァァァ!!!
やっぱりなまはげは大人になっても怖いもんでした。
いつか大晦日に行くよ!
2020年9月21日訪問
●なまはげ伝承館
営業時間:8:30~17:00
料金:550円
駐車場:有(広い)
参考URL:なまはげ館