〇個性:★★★☆☆
切り出されていない自然にたたずむ岩石に掘られた仏像を摩崖仏と言います。大分県の臼杵摩崖仏とか比較的有名ですね。
個人的には神奈川県横須賀市の鷹取山にある摩崖仏がかなり立体的でかつカッコイイので好きです。
摩崖仏って意識してみると日本のいたるところにあるんですが自然に放置されているものなので場所によっては風化が激しく今しか見れない光景になっていることも少なくありません。
風化が激しいところNo.1と言っても差し支えないであろう海岸に鎮座する摩崖仏が山形県にあるので旅路の途中で寄ってみました。
海岸で正確な住所がないので”サンセット十六羅漢”を目指しましょう。この飽海郡にある摩崖仏は総称して十六羅漢岩と呼ばれています。
羅漢というのは『悟りを得た人』という意味で、お釈迦様の弟子の中で特に優れた十六人の羅漢を称して十六羅漢と言います。ちなみにお釈迦様初の経典をまとめた五百人の弟子は五百羅漢と言います。
サンセット十六羅漢から歩いてすぐ!
どうでも良い事ですがこの日は私のおニューオリンパス初仕事の日でした。
どうでもいいね。
綺麗なオリンパスブルー
けっこう広範囲にわたって掘られているので全部見ようと思ったら小一時間かかりますよ。十六羅漢岩のほかに釈迦牟尼、文殊菩薩、普賢の両菩薩、観音、舎利仏、目蓮の三像を合わせて22体鎮座しています。
仏界に詳しそうなフリしてますがネットで調べただけなのは内緒です。
と、とりあえずご利益あるから行っとけ
では早速十六羅漢様へお祈りへ。
(お、おそらくですが)左から舎利仏、普賢菩薩、釈迦牟尼、目連。
ラゴラ尊者とカナカバッサ尊者。(と思う。)
こちらはジュパカ尊者ですね。(わかりやすいだけ笑)
摩崖仏を壊さないように防波堤が築かれています。
こんなところにも!
十六羅漢増は明治22年ごろに近くのお寺の海禅寺第21代目和尚さんが地元の石工と協力して造ったものだそうです。130年以上この地に在り続けた摩崖仏は海風の影響でかなり面影が薄くなってきていますね。
日本海側で海の荒れようがものすごく、幾人もの漁師が沖合で亡くなっていた事に心を痛めての造仏だったそうですよ。
今でも毎年7月下旬に十六羅漢祭りが催され、十六羅漢岩の前で海上安全祈願の式典が行われます。
海は今日も荒れていますが、無私の行動から始まった祈りは十六羅漢岩が風化でなくなってしまっても後世に続いて欲しいなと思いますね。
夕暮れ時に行ったらきれいなサンセットが拝めるらしい!
普通にきれいな景色が広がります。
こ、こちらはアジタ尊者だ、だと思います。
2020年9月20日訪問
●十六羅漢岩
営業時間:-
駐車場:有(広い)
参考URL:十六羅漢岩 | 遊佐鳥海観光協会|山形県遊佐町